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執筆者の写真Nobuhiro Kawai

地の利

十勝の今年の根雪は例年と比べかなり早かったような気がする。

この雪で喜んでいる人もいれば、早すぎると嘆いている人もいるだろう。

それも遅かれ早かれの話なのだから、自然に身をまかせていくよりない。


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そんなとある日曜日に子どもたちとお邪魔したのがここ「Mushing Works」。

鹿追で犬ぞりをメインに活動していて、今シーズンもすでに予約でいっぱいになりつつあるという人気の冬アクティビティーである。


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何度かここにきたことはあっても乗ったことがない自分にとっても子ども達にとっても初の犬ぞり。

見るものすべてが初めてでどのようにして犬でそりを引っ張るのかが興味深々。

でも、この犬の頭数と鳴き声で子どもは始め怖がってしまいあまり近くには寄ることができなかった。


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そんな子ども達を横目に犬ぞりの準備は進む。


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手慣れたもので次々と犬をラインに繋いでいく。

子どもが乗ったそりは8頭が繋がれ、大人が乗ったそりには10頭の犬たちが本能のままにひたすら前へ前へと駆け出していった。


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そりが動きだす瞬間のなんとも言えぬ重力。

車とも飛行機とも違う感覚。

冷たい空気を切り裂きながらそりは進む。

早すぎるスピードに時折ブレーキをかけながらそりをコントロールし、右へ左へリーンをかけながら踏み固められた畑のコースを回った。

およそ4キロのコースをわずか10分程で走り終える。


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人にとっては寒い気温でも走り終えた犬たちにとってはまだまだ高い気温だそうだ。

体を雪に擦り体温を下げる犬の姿も数頭いた。


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そりを終えたあとは「good job」と犬を褒めてあげる。

最初は怖がっていた子どももこの頃になると慣れてきてその言葉をかけながら一頭一頭を撫でていた。


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うちの会社でも近い将来動物を飼おうと思っている。

動物の持つ人間に対しての癒しが期待できるのもその一つだが、こんな短い時間でもそんなことを思わせる光景を見ることができた。

動物との暮らしがどのように人と会社を変えてくれるのか楽しみでならない。

多くの人が今も言っている冬がオフシーズンの十勝。

自分も数年前まではそう思っていた。

それが2年前から友人たちと始めた冬キャンプで考え方が変わった。

そして今ではすべての季節でベストシーズンと言える気がする。

この日体験させていただいた犬ぞりにしても雪の降るこの季節にしかすることができない。

これというのは雪が降る北国ならではなのだが、その中でも犬ぞりができるのは限られた地域だけという。

雪が多すぎる地域は圧雪作業に労力を奪われるため適さないらしい。

十勝のように冬の晴天率が高い地域は最適だという。

自分がしている冬キャンプも天気のいい日が多いというのがここで行う理由の一つだと思っている。

商売の仕方は千差万別。

何が正解で何が不正解なんてものはない。

ただ、人に支持され持続できなければ意味がないと思う。

自分が思う十勝の四季の良さをどれだけの人に伝えられるかではない。

わかってもらえる人にどれだけ思いを伝えられるかが大事なような気がする。

「地の利」

その土地の良さを本当にわかっていなければ、意味のない言葉。

自分もまだまだわかったような気でいるだけなのかもしれない。

その答えを出すために一つ一つ準備を進めていこうと思う。

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