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執筆者の写真Nobuhiro Kawai

雨音


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いつ以来のキャンプだろうか。

思い出すことのできないくらい久々のキャンプは雨の中だった。

予報も夜は長く雨だったため、仲間からは再考の連絡もあったが迷わずに「するよ」と伝えた。

試したい気持ちもあった。いや試されていると勝手に思ったりもした。

雨の中でのキャンプは自身したことがなかったし、雨の中では何が良くて、何が良くないのかを知りたかった。

自分で経験してみて初めて身になるものだと思うし。そして伝えられる。


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焚き火の上にタープを広げ雨音を聞きながら、好きな音楽を聞きながら仲間と語り合う。

なかなかいいもんだな。

皆の一致した感想だった。

確かにいいものだと思った。

もともと外で仕事をしている身にとって雨の日というのは昔から体も心もゆっくりと休められる日と思い過ごしてきた。

だから、雨音を聞きながらというのは、本当の意味でリラックスできていたのかもしれない。


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手作りのアルコールランプや飛び入りしたクワガタを眺めながら時間を楽しむ。

昆虫が多いのが夏キャンプの悩みだったりする。

クワガタならいい方で、蛾の数ったらなかった。

蛾が嫌いな人はなず無理だろう。

雨ということもあって蚊はいなかった。

蚊が多いよりは蛾が多い方がいいよなというのも仲間との一致した意見。

経験することでいろんなことが見えてくる。


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でも、一番は夏の日でも焚き火の炎が一番の癒しだった。


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朝食はいつものように熾火でのホットサンドとティー。

四季を感じるキャンプの夏は雨音の日からはじまった。

少しずつ確実に経験という最大の武器を蓄え進むべき道に向かっている。

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