雨の日は車庫の下での作業が待っている。
一年中見慣れているから何事もないように見過ごしていたが、よくよくみてみた。
古い巣の中に新しい巣を作って卵まで産んでいた。
なんだか鳥が近くを飛んでいたわけだ。
巣立っていくまで知らんぷりを通すか。
あるものを生かすということを考え出してから、また新しい試みをする。合間を縫ってだが。
ここには、まだまだ使われないで遊んでいる価値がたくさんあると思っている。
それを考えて使うだけで、きっと皆が喜ぶ優しい空間ができると信じている。
この芽登石達もかれこれ30年以上もこの地で寝かされ遊んでいたもの達。
だから、皆カッコイイ苔がむして時間を感じさせてくれる。
人に見られ触れられる場所に置いてあげたら喜ぶに違いない。
春が始まった。
仕事の合間でしなければならないからすぐにはできないだろうが、いつかはできる。
その時にまた一つの場所がこの地に生まれる。
そんなことを想像しながら、目の前の仕事を片付けて時間を作ろう。
石を組むために。
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